自分で決めたい

ちょっと前に、こんな記事を読んで改めて気付きました。

 

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ネットのオススメ機能に甘えて、私たちは少しずつ自分では決められないことが増えているのかもしれません。記事としてはモノの作り手や売り手として、オススメ慣れした若者達に響くコミュニケーションを提案して締めくくられています。アドタイだから仕方ありませんが。

 

私としては、この記事の見えていない部分に着目しました。決められなくなっている反面、私たちは私たちが本当に大切にしたいモノは、自分で考えて自分で決めているのではないでしょうか?ネットのオススメに甘えて選択の手抜きをした分、愛する人と過ごす時間の楽しみ方とか、自分が心から楽しめるモノやコトの選択に私たちは本気を傾けることができているのかもしれません。

 

実はこの、私たちが本気を傾けられるコトに出会えることって本当に貴重です。少し気を抜くと、あっという間に何でも無いことに気を取られて、恐るべき早さで時間は流れていきます。光陰矢の如し。だから私は、この記事のライターの方には申し訳ないのですが、オススメには極力乗らない主義を心の根っこで育てています。特に買い物に関して、以下の三つを心がけています。

 

1つ目は、自分の定番を決め、それを選ぶこと。自分が自ら、ある時期に本気で評価して決めたモノやコトに対して、その過去の自分を信じて選択の労力を節約することを心がけています。それじゃあ保守的でつまらないのでは?と言われるかもしれませんが、買い物を楽しむより大切にしたいことが今の私にはあるのです。そんな集中したいものに集中したいのです。

 

2つ目は売り込みは聞かないこと。相手の売りたい気持ちを素早く察知して、それが売り込みだと気付いたらすかさずブロックすることです。私はセールスマンの売り込みは話半分、できれば三分の一くらいしか信じない気持ちで耳を傾けています。私もかつてはセールスマンだったので、こんなことを言うのは後輩諸君に対して心苦しいのですが、どうしても何かを売りたいと思っているプロが創意工夫して本気で攻めて来ているんですから、そのオススメに普通の人がクラクラするのは当然です。ですから私は売り込みだと感じたら、まずは買わないことを心に決めてセールスマンの話を聞くようにしています。それでも、こんな自分を口説いて買わせてほしい!って思いながら聞きます。そんなブロックを突破してくるセールスマンに対しては敬意を表して、騙されてもいいという覚悟で買うようにしています。

 

3つ目は、買うという決心の前に「本当に欲しいの?それが?」と自分に問いかけるのを習慣にしています。実はこのところ長らく売り買いの駆け引きをしていなかったので、この習慣を忘れた状態でネットプロバイダの契約を乗り替えてしまい、思わぬ出費をしてしまいました。家計を同じくする家族に申し訳ないと思うものの、セールスマンの献身に応えてあげてもいいかなって思って決めたことなので、それほど深刻な後悔はしていません。でも、この3つ目の習慣が失われていたことに関しては、きつく自分を戒めたいなと思っています。

 

そして最後に、今も会社で働いてモノやコトを売ることを仕事にしている自分がいる。だからこそ、自分が売るモノやコトは、誰かの本当に欲しいモノやコトであって欲しい。そうするために開発から関わりたいし、お客様の手に届くその瞬間も見届けたい。一緒に作り上げ、お客様に届けてくれる仲間と連帯したい。心からそう思っています。そして、自分のことに関して言えば、それだけが今、私の心からの願いだったりします。