私がコーン理論と読んでいる考え方

コンセプトを扱う仕事を30代半ばから始めたところ、コンセプトの粒感とか上下関係とかスムーズな流れを体得しているコンセプトネイティブな若者(コンサルタントとかクリエイティブエージェンシー出身の人)と同レベルにコンセプトを扱っていくことに苦労しまして、デザイン思考とかロジカルシンキングとか思考の整理術の本を読み込んだ結果、体得した私の整理法を書いておきます。考え方もこなれていないので読みにくいです。でも今の段階で言語化を試みておきたいという衝動が止められないのです。まるでダイイングメッセージみたいなエントリーですが書き留めておきます。あまり読まないで下さい。

 

仕事っていろいろなものの積み上げでできていますが、私はいつもコーン(円すい)のような立体がいくつも重なるような積み上げ方をイメージしています。なんでコーンなのかというと、頂点にはその仕事を行った人が考える、あるいは感じる(意識している場合と無意識の場合の両方があります)フィロソフィーとも呼ぶべき一番大事にしている考えがあり、そこを目指して仕事は積み上げられていく。また積み上げる時に、どのあたりに積み上げるのが全体の調和を損なわないか?というようなコトを考えて積み上げ方をデザインすることも大事ですし、自分が積み上げられる仕事の幅とか実力とかリソースとかによって積み上げ方の制約を受けることもしばしばです。

 

イメージを絵に描いてみると以下のような感じで、私は仕事の状態を感じています。全体をくくる大きなコーンの中に、小さなコーンがいくつも積み上がって大きなコーンが構成され、そのコーンは一番大きいコーンの稜線の延長上からは決して出ません。

 

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そして縦方向には思考の粒度の軸が存在しているというのをイメージしています。各々のコーンは上からおよそ3つくらいの階層で成り立っているイメージで、上段にコンセプトがあって、中段にはコンセプトに則ったコンテンツがあって、下段にコンテンツを構成するプログラムがあって、頂点には前述したように全ての仕事が集約されるべきフィロソフィーがあるイメージです。よく戦略論で言うと戦略があって、作戦があって、戦術がある。あれと同じ実行する際に上から整理されるべき思考の階層を全てのコーンは内包しているイメージです。

 

これを完全に思考の世界の中だけでできるようになると、コンサルみたいな明確な概念の整理ができるようになるんですね。普通の仕事は下からの積み上げだけを意識しますが、この目に見えないコーンの配置をイメージしてプロジェクトをまとめる力がつくと企画員とかデザイナーとかコンサルとしては縦横無尽にやれるレベルだと思います。経営者とお話するときはコンセプトとか戦略レベルの説明を、ミドルマネジメントの方とお話する時はコンセプト/戦略から下ろして来たコンテンツ/作戦の話を、現場の方には相手のレベルを見ながらプログラム/戦術の話を中心に、なぜその施策が必要なのかという上位概念とのつながりの説明をするといった使い方をします。

 

これが掴めるようになるまで、やはり10,000時間が必要でした。掴んでしまった今、次に必要なのは、この能力に気付いてくれる上司だということに最近気付きました。それがこの年末年始の一番の悩みどころでした。